日曜日のサーキット・デ・カタルニアは、朝方ににわか雨が降り、今週末初めてのウエットコンディションとなった。しかし、その雨も午前9時前には上がり、午前9時25分から始まったGP3のレース2は、まだ路面は濡れていたものの、全車ドライタイヤでスタートしている。
土曜日の予選でポールポジションを獲得したメルセデスAMG。開幕から5戦連続のポールポジションは1992年のウイリアムズ以来の快挙だったが、日曜朝の地元新聞一面を飾ったのは、もちろんフェルナンド・アロンソ。しかし、そのアロンソはポールポジションに届かなかっただけでなく、今シーズン初めてチームメートのキミ・ライコネンにも負けて予選7位に終わり、いつもは満員になる日曜日のスタンドも、今年は心なしか空席が目立っている。
フロントロウを独占したメルセデスAMGの真後ろからスタートするダニエル・リカルドが所属するレッドブルは、チーム代表のクリスチャン・ホーナーとエイドリアン・ニューエイが揃って午前10時15分にサーキット入り。「メルセデスAMGと1秒のギャップがあるけど、レースはどう?」と尋ねると、「予選とレースは別だ。やってみるよ」と不敵な笑みを浮かべていた。
リカルドと同じ2列目からスタートするのはバルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)。予選4位は今年のバーレーンGPと昨年のカナダGPの3位以来、自身2番目の好成績である。「初表彰台のチャンスは?」と質問すると、「狙いたいけど、レッドブル(リカルド)は抜けないだろうなあ。だって、ダウンフォースが違いすぎるからねえ。5位以上なら、上出来だよ」と今年の開幕戦以来の自己最高位タイを狙っていた。
ちなみに午後に向けて、サーキットの空模様は徐々に回復し、昼前には雲の切れ目から青空がのぞいている。ザウバーのチームマネージャーのビアト・ゼンダーによれば、「レースで雨の確率はない」とのこと。ちなみにスペインGPに向けて軽量化を図ってきたザウバーだが、「まだ1人のドライバーは最低重量を超えている」と、予選17位に終わったエイドリアン・スーティルのパフォーマンスを擁護していた。
午前10時30分にレース前のミーティングに向かうセバスチャン・ベッテル(レッドブル)とフェラーリ勢2人がパドックで鉢合わせとなるが、お互い目を合わせることもなくすれ違って、それぞれのトランスポーターへ。特に予選後にギヤボックス交換を強いられ、15番手からスタートすることとなったベッテルは、珍しくファンからのサインにも気付かないふりをし通して、早歩きでトランポへ消えていったのが印象的だった。
さて、注目のスペインGP決勝レース。スタートは日本時間の本日21時(現地時間14時)です。
(尾張正博/F1速報)