前戦中国GPで今シーズン初めてQ3に進出したロータス。今回のスペインGPではロマン・グロージャンが今シーズン最高位となる予選5位を獲得。ルノー製パワーユニット勢2番手のポジションにつけた。
この快進撃の理由のひとつに、新型ノーズの採用がある。これはノーズの下に地面と水平のプレートを追加し、その後方に5枚のパーテーションを立ててキールのような役割を持たせた、ユニークな空力パーツである。
ただし、これは今回のスペインGPに初めて登場したアイテムではない。実は開幕戦オーストラリアGPにもこのたノーズは持ち込まれている。しかし、開幕戦は空力パーツを比較する余裕がなく、その後もセットアップ作業を優先したため、新型パーツの投入は見送られたままだった。
つまり、今回ロータスが採用した空力パッケージは、いわゆる「スペインGPバージョン」ではなく、開幕戦バージョンなのである。それでフェラーリを上回るタイムを出したことを考えると、ロータスのE22のポテンシャルは、かなり高いのではないか? それだけに、Q1でのパストール・マルドナドのクラッシュが悔やまれる。
(尾張正博/F1速報)