WEC世界耐久選手権が、LMP2クラスのドライバーラインナップ規定に関して、プロドライバーのみの組み合わせを認めることを来季以降に向けて検討していることが分かった。
現在、WECのLMP2クラスでは、2~3人で構成されるドライバーラインナップのうち、ひとりはシルバー/ブロンズに分類されるアマチュアドライバーを含めなければならないという規定となっている。
今季WECのLMP2クラスでは、7台が年間エントリーしているが、開幕戦は3台が欠場。4台で争われた。WECを運営するACOフランス西部自動車クラブは、この状況を受けてLMP2クラスの見直しを始めたのだという。
「現在、マシンが十分に参加していないのだから、何かをしなくてはならないのは明白だ」と語るのはACOのスポーティングマネージャーを務めるビンセント・ボーメニル。
「LMP2を全員をプロにするか、もしくはすべてをシルバー(アマチュア)にするかもしれないという状況を考えている。すべての可能性を検討しているんだ」
ボーメニルは、プロだけのラインナップを認めることは、GP2やフォーミュラ・ルノー3.5からドライバーを呼びこむのに役立つのだと説明。また、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)やWECのLMP2クラスで活躍し、ワークスドライバーの座を射止めたドライバーの名を引き合いに、LMP2クラスからのステップアップの可能性も認知されてほしいのだと語った。
「ブレンドン・ハートレーやマイク・コンウェイが成し遂げたように、LMP2クラスではワークスドライバーへの道を開くことができることを知ってほしいと思っている」とボーメニル。
「ただ、現在のところ、多くのGP2ドライバーやFルノー3.5ドライバーたちが、シルバードライバーとともにレースをすることを望んでいないという問題があるんだ」
ほかにも、現在検討されているアイデアとしては、LMP2クラスに世界選手権のタイトルをかけるというものもあるという。現在のWECのLMP2クラスは、FIAエンディランス・トロフィーをかけて争う形となっている。