DTMドイツツーリングカー選手権は4日、ホッケンハイムで開幕戦が行われ、マルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM)が優勝を飾った。
スタートはポールスタートのエイドリアン・タンベイ(アウディRS5 DTM)が決め、一時3番手スタートのブルーノ・シュペングラー(BMW M4 DTM)が続くかと思われたが、ウィットマンが2番手へ。序盤はシュペングラーのペースが上がらず、首位タンベイと2番手ウィットマンのマッチレースの様相を呈した。
ペースが上がらないシュペングラーはポジションを落としていく一方、これをかわし首位の2台を追ったのは、ルーキーのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(BMW M4 DTM)、ティモ・グロック(BMW M4 DTM)、ティモ・シャイダー(アウディRS5 DTM)といったメンバー。
3周目にタンベイをかわしたウィットマンは20周でピットに向かい、タンベイ、3台のバトルを制してきたシャイダーらもそれに続く。42周のレースの半分で多くのマシンがピットに向かうが、その中で今季DTMデビューのマキシム・マルタン(BMW M4 DTM)がピットアウト時にダニエル・ジュンカデラ(DTMメルセデスAMG Cクーペ)と交錯しそうになってしまい、さらにタイヤが外れるアクシデントが。マルタンはアンセーフ・リリースでペナルティを取られてしまった。
今季は2回のピットストップ義務がなくなったDTMだが、各車ピットを終えてみるとウィットマン、タンベイ、シャイダーという上位の顔ぶれは変わらず。その後方にはダ・コスタ、グロックに続きマティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)、マイク・ロッケンフェラー(アウディRS5 DTM)という王者経験者が続いた。
タンベイ以下の2番手争いは僅差となっていたが、そんな中で33周目、シャイダーのインを強引にダ・コスタが突き接触。シャイダーはスピン、ダ・コスタはピットインしタイヤ交換した後、ペナルティを課せられ、最終的にはリタイアしてしまった。
これで3番手にはグロックが浮上するが、その後方から素晴らしいペースで追い上げをみせてきたのはエクストローム。35周目にグロックをかわすと、38周目にはタンベイもパスしてみせた。しかし、2番手以下の争いを後目に首位を快走したウィットマンには届かず。ウィットマンとBMW M4 DTMが開幕勝利を手にした。
「すごく喜んでいるよ! BMWチームRMGはこの2年間難しいシーズンを送っていたからね。チームのためにもいい結果だ」とウィットマン。
「終盤、オプションタイヤを履いてきたドライバーが速いのは知っていたから、ミラーから目を離さないようにしていたんだ。だけど、十分なリードを築くことができていたんだ」
2位はエクストローム、3位にタンベイ、4位にロッケンフェラーが入り、アウディ勢は2~4位を占めることに。グロックは5位という結果となった。DTMメルセデスAMG Cクーペ勢の最上位はパスカル・ウェーレインの11位という結果となった。