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カルソニックIMPUL GT-R、波乱のスーパーGT第2戦富士のGT500クラスを制す!

2014年05月04日 18:10  AUTOSPORT web

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スーパーGT第2戦富士を制したカルソニックIMPUL GT-R
スーパーGT第2戦富士は4日、110周の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートしたカルソニックIMPUL GT-Rが波乱のレースを勝ち抜き優勝を飾った。

 気温20度、路面温度36度というコンディションで迎えた長丁場のスーパーGT第2戦富士。5万7200人という大観衆が詰めかけたグランドスタンドが見守る中、14時にウォームアップラップ、そしてフォーメーションラップが行われ、いよいよ110周のスタートが切られた。

 迎えたスタートでは、ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ駆るポールポジションのカルソニックIMPUL GT-Rが2番手本山哲のS Road MOLA GT-R以下を一気に突き放していく。耐久レースらしく上位陣は間隔を保ったまま周回を重ねていき、4周目、GT300クラスのマネパ ランボルギーニ GT3のクラッシュでセーフティカーが導入されたが、10周目の再開後もその展開は変わらず。カルソニックが素晴らしい決勝ペースで序盤をリードしていった。

 しかし、完璧な序盤戦を送っていたGT-R勢の中で、2番手を走っていたS Road MOLA GT-Rにトラブルが降りかかる。19周目の1コーナーで、エンジンルーム左側から出火。ドライブしていた本山哲はすぐに2コーナー先にGT-Rを止めるが、炎は激しく上がり、2回目のセーフティカーが導入された。火はすぐに消されたものの、S Roadは激しく車体を損傷しリタイアを喫した。

 23周目にSCは再開されるが、2回のSCの間に上位陣はいずれもステイアウト。カルソニックは中盤に向けリードを築くが、一方で2番手に浮上したMOTUL AUTECH GT-Rの後方には、PETRONAS TOM'S RC FとZENT CERUMO RC Fが接近。バトルを展開することになる。

 上位陣では、RC F勢の追従を許していたMOTULが34周を終えピットへ。ここで素早く作業を終えたMOTULは、40周~43周あたりでPETRONAS、ZENT、カルソニックと相次いで1回目のピットを終えると3台の前へ。一方、カルソニックのピットアウト直後、横からカルソニックを抜いたPETRONASはGT300クラスのGAINER DIXCEL SLSと接触! 両車ともスピンし、タイヤにダメージを負ったPETRONASは直後コースアウト。GT500デビューとなる平川亮にとっては厳しいデビュー戦となった。

 また、この中でカルソニックは58周目のダンロップコーナーでGT300クラスと接触。カウルを破損してしまうが、安田裕信はそのまま走行を続けた。終盤に向けて2回目のルーティンストップのタイミングに注目が集まるが、トップを快走していたMOTUL AUTECH GT-Rにもトラブルが襲いかかる。69周目の300Rで、アウト側にMOTULは一度マシンがストップ。その後、なんとか動き出したMOTULはピットまでゆるゆると戻った後ピットアウト。前日の予選では燃料系にトラブルを抱えており、スローダウンとの関係は不明だが、このロスで大きく順位を落としてしまった。

 これで再びトップに返り咲いたのは、安田が粘りの走行を続けオリベイラに再びバトンを渡したカルソニック。ZENT、そして中団のバトルを勝ち抜いてきたENEOS SUSTINA RC Fが3番手に続く。カルソニックは大きなリードを築き終盤戦に臨んでいったが、一度大きくペースを落とし、ピットにはタイヤが用意されるシーンも。

 しかしカルソニックはペースを戻すと、最後にはZENT CERUMO RC Fに24秒の差をつけトップでチェッカー! 混戦の500kmレースを制し、今季ニッサンGT-Rの初優勝を飾った。2位はZENT CERUMO RC F、3位はENEOSという結果に。4位はD'station ADVAN GT-R、5位はKeePer TOM'S RC Fとなった。

「2回のSCで、せっかくのリードが失われてしまって大変だったし、終盤はピックアップを拾ってしまってドライブが大変だった。でも勝てて嬉しいよ!」とオリベイラ。また、予選まで熱があった安田は「勝てて嬉しいです。このままチャンピオンを目指したい」と喜びを語り、星野一義監督と喜び合った。

 ホンダNSXコンセプト-GT勢は、5台全車がレース途中でコース上にストップするなど苦しい戦いに。最終的にウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTが10位という結果にはなったが、トップから15周遅れだった。