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元フェラーリのステップニーが事故死

2014年05月03日 03:30  AUTOSPORT web

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ミハエル・シューマッハー黄金時代の主要メンバーのひとりだったナイジェル・ステップニー
元フェラーリのエンジニアで、2007年の“スパイゲート事件”の中心人物と言われるナイジェル・ステップニーが交通事故で亡くなった。享年56歳。

 ステップニーは、2日(金)の早朝にイギリスのケントで交通事故に遭った。地元のケント警察によれば、現在、事故の原因について捜査が行われているという。

 ケント警察のPCグレン・ブレイドウッドは、次のようにコメントしている。
「エセックス出身の56歳が運転するシルバーのフォルクスワーゲン・キャディー・バンが、アッシュフォードのM20 ロンドン高速で路肩に停車した」
「まだ理由はハッキリしていないが、男性は車道に入り、トレーラーと衝突したようだ。彼は現場で死亡が確認された」

 ステップニーは、シャドウ、ロータス、ベネトンと順調にF1キャリアを重ね、フェラーリではミハエル・シューマッハー黄金時代の主要メンバーとしてチームに貢献した。

 しかし2007年に、当時マクラーレンのチーフデザイナーだったマイク・コフランにフェラーリの機密文書を渡した、いわゆる“スパイゲート事件”の張本人としてマラネロを解雇され、F1界を去った。
 このF1史上最大のスキャンダルは、マクラーレンのコンストラクターズポイント全剥奪と1億ドル(当時約115億円)の罰金にまで発展している。

 ステップニーはその後、2010年に当時のFIA GT1シリーズに参戦するスモーパワーGTのチームマネージャーに就任。彼のボスだったJRMのジェームズ・ラムゼイは、「彼のリーダーシップと経験なくして我々の成功はなかった。今日、モータースポーツ界は素晴らしい人格者でコンペティターのひとりを失った」と、敬意を払うコメントを発表している。