ACOフランス西部自動車クラブは28日、今年のル・マン24時間耐久レースの最新エントリーリストを発表した。LMP2クラスでは、中野信治の所属するミレニアム・レーシングがリストから外れた一方、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)で井原慶子がドライブしているラルブル・コンペティションがエントリーを果たしている。
ワークスチームにハイブリッドシステムの搭載を義務付けた新たなLMP1クラスの車両規則が導入されたほか、“耐久王”ポルシェが16年ぶりにトップクラスに復帰することでも注目が集まる今年のル・マン24時間。今年も、WEC世界耐久選手権の第3戦として、6月14~15日に決勝レースが行われる。
最高峰のLMP1クラスでは動きがなかった一方、LMP2クラスでは、中野信治もドライバーとして名を連ねるミレニアム・レーシングの2台がエントリーリストから名を消すことに。ミレニアムは、資金的な問題により開幕戦を欠場し、第2戦スパにも同様の問題で参戦できない見込みとなっていたが、ル・マン24時間のエントリーからも外れてしまうことになった。
一方、ELMSで井原もドライバーを務めるラルブル・コンペティションの50号車モーガン・ジャッドや、ケータハム・レーシングの42号車ザイテックZ11SN・ニッサン、ペガサス・レーシングの29号車モーガン・ニッサンがリザーブリストから繰り上がってLMP2にエントリー。ラルブル・コンペティションの50号車にはジャック・ニコレの名が記されているが、井原も参戦するものと見られている。また、ケータハムの枠からはグリーブス・モータースポーツが2台目のマシンを投入する。
LM-GTEプロクラス/アマクラスでは、3台のアストンマーチン・バンテージV8がエントリーを撤回。アストンマーチン・レーシング(AMR)の89号車(プロクラス)と96号車(アマクラス)、そしてアマクラスに名を連ねていたクラフト・レーシングの87号車が参戦を取りやめた。
これにより、リザーブとなっていたIMSAパフォーマンス・マットムートの76号車ポルシェ911 GT3 RSRと、プロスピード・コンペティションの79号車ポルシェ911 GT3 RSRがアマクラスにエントリー。また、すでに発表になっている通り、当初はリザーブとなっていたチーム・タイサンも、70号車フェラーリ458イタリアでアマクラスにエントリーを果たしている。
LMP2クラス以下は多くの変更がなされた今回のリストだが、参戦総数は変わらず56台に。ただ、今回の変更でリザーブエントリーのチームはなくなり、参戦する56台のみがリストに名を連ねる形となっている。