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「アクティブサスペンションの復活はF1をつまらなくする」と元F1ドライバー

2014年04月28日 13:10  AUTOSPORT web

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1992年ナイジェル・マンセル(ウイリアムズ)
2017年のF1にアクティブサスペンションを復活させることが検討されているが、元F1ドライバーのマーティン・ブランドルが、F1がスロットカーのようになって見ていて面白くない上に大きなコストがかかるとの懸念を示した。

 F1ストラテジーグループは、コスト制限を導入する代わりに多数のコスト削減策を検討しており、その中のひとつにアクティブサスペンションの復活があるといわれている。

 アクティブサスペンションは電子制御のサスペンションで、コンピュータによりマシンの姿勢を最適な状態に保つ役割を果たすものだが、コストの面から1993年で禁止された。
 しかしマシンセットアップの最適化のためには、現在の複雑なメカニカルのみのシステムよりも電子技術を使用したものの方が費用効果が高いと今は考えられている。


 当時アクティブサスペンションの開発にかかわったブランドルは、このテクノロジーを復活させることによってファンにとってはエキサイティングな要素が減ってしまうのではないかと心配している。

「(2017年の導入が検討されている)アクティブサスペンションとホイールリムの18インチ化というコンセプトが実現されれば、サスペンションのコンプライアンスが非常に大きくなる」とブランドル。

「空力担当者にとっては願ってもないことだろう。しかし私は、再びマシンが路面にぴったりくっついて走るようになり、F1マシンがスケーレックストリック(スロットカーブランド)のようになることを心配している」


 ウイリアムズのアクティブサスペンションシステムの開発に大きく貢献し、現在はメルセデスのテクニカルボスを務めるパディ・ロウは、現在のサスペンションシステムは非常に複雑であり、アクティブサスペンションに変わればよりシンプルになるため、今以上にコストがかかることはないだろうと述べている。

 しかしブランドルは、アクティブサスペンションに合わせてマシンのデザインをし直さなければならなくなるため、コストは下がるよりむしろ上がる可能性が高いと考えている。

「アクティブサスペンションによって、縁石上の制御、ライドコントロール、バンプ、エアロといったすべてが最適化される。マシンを完璧な姿勢でスムーズに走らせることができる」とブランドル。
「だがこれを導入することによってすべてを最初からやり直さなければならないのに、どうやってコストをセーブするのか?」

「大きなアドバンテージが期待できるため、マシンをいちからデザインし直さなければならないだろう」
「開発の新たな手段とチャンスが現れるのだ」
「私には多額の費用が必要になるとしか考えられない」