英AUTOSPORTが2014年中国GPを戦った22人のドライバーを10点満点で評価した。今回の最高得点10点を唯一獲得したのは、競争力が劣るフェラーリで今季初表彰台を獲得したフェルナンド・アロンソだった。小林可夢偉は予選、決勝共に見事な走りをしたと高く評価されている。
英AUTOSPORTのF1担当編集者エド・ストローは、今季F1第4戦を振り返り、満点10点をひとりに、9点を3人に、8点を4人に与えた。
アロンソは5番グリッドから3位獲得を果たし、メルセデス以外でのトップのポジションに立った。
「アロンソはフェラーリに移籍して以来、しばしば最高級のパフォーマンスを見せているが、今回のアロンソがまさにそうだった」とストロー。
「実際の速さは(ダニエル・)リカルドのレッドブルに勝てるレベルでなかったにもかかわらず、素晴らしいオープニングラップ、安定したペース、見事なレーステクニックによって、リカルドの前に立ち、メルセデス以外でのトップの位置を確保した」
「(ニコ・)ロズベルグを押さえ切る力はなかったが、最終スティントでリカルドに対してわずかなギャップを保ち続けた際のペースはとりわけ印象的だった」
ルイス・ハミルトン、リカルド、ニコ・ヒュルケンベルグの3人に9点が与えられた。
ポール・トゥ・フィニッシュを成し遂げたメルセデスのハミルトンは「余裕でロズベルグに勝ってみせた」と称賛されている。
「トリッキーなコンディションで圧倒的な予選パフォーマンスを見せ、決勝ではマシンをうまくケアしてリードをしっかり守った」
「彼に対抗できるマシンを持った唯一のドライバーから手ごわいチャレンジを受けなかったことだけが見ていて残念だった」
2番グリッドから4位を獲得したレッドブルのリカルドは、週末を通してあらゆる面でチームメイトのセバスチャン・ベッテルより優れていたと評された。
「予選ラップでは全力を出し切ったと彼自身が言うように、圧倒的なアドバンテージを持つハミルトンに次ぐ2位はベストの結果だっただろう」
「グリッドにオイルの跡があったことが影響したのか、スタートの滑り出しは悪く、それによって表彰台を逃したが、それ以外の部分では最高のレースをした」
「すべてのエリアにおいてベッテルより優れたパフォーマンスを見せた」
ヒュルケンベルグは8番グリッドからスタートし、6位を獲得した。
「フォース・インディアにはバーレーンの時ほどの強さはなかったが、ヒュルケンベルグはマシンから最大限の力を引き出した」
「よくてもぎりぎりQ3進出という力のマシンで予選8位を獲得、決勝では自分より速い(バルテッリ・)ボッタスを押さえ切った」
8点と評価されたのは、小林可夢偉、ロマン・グロージャン、ダニール・クビアト、フェリペ・マッサの4人だった。
ケータハムの可夢偉は18番グリッドから17位でフィニッシュしたものの、チェッカーフラッグが振られるタイミングに誤りがあったため、最終結果は18位ということになった。
「可夢偉はウエットの予選でインターミディエイトを履いて非常に素晴らしい走りを見せ、ザウバーの(エステバン・)グティエレスからわずかコンマ2、3秒差のタイムを出した」
「いつもどおり、決勝では戦略をうまく実行し、3回ストップを成功させ、最終ラップのヘアピンで(ジュール・)ビアンキを抜いて17位を獲得。これは可夢偉の走りにふさわしい成果だった」
「しかし不運にも、レースが54周目の終わりで終了とみなされることになったため、彼いわく『小さな勝利』が奪い去られる結果になった」
英AUTOSPORTによる2014年第4戦中国GPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■レッドブル・レーシング
セバスチャン・ベッテル:7点
ダニエル・リカルド:9点
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:9点
ニコ・ロズベルグ:7点
■フェラーリ
フェルナンド・アロンソ:10点
キミ・ライコネン:6点
■ロータス
ロマン・グロージャン:8点
パストール・マルドナド:4点
■マクラーレン
ジェンソン・バトン:6点
ケビン・マグヌッセン:6点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:9点
セルジオ・ペレス:7点
■ザウバー
エイドリアン・スーティル:7点
エステバン・グティエレス:6点
■トロロッソ
ジャン-エリック・ベルニュ:7点
ダニール・クビアト:8点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:8点
バルテッリ・ボッタス:7点
■マルシャ
ジュール・ビアンキ:6点
マックス・チルトン:5点
■ケータハム
小林可夢偉:8点
マーカス・エリクソン:6点