レッドブルの新エアロダイナミクス責任者ダン・ファローズをめぐり、マクラーレンがレッドブルに対して訴訟を起こす構えであることを明らかにした。
ファローズは以前レッドブルの空力部門のリーダーを務めており、昨年チームを離れていたが、今月9日、レッドブルは彼の復帰を発表した。しかしマクラーレンはファローズと契約を結んでいると主張している。
マクラーレンのグループCEOであるロン・デニスは、チームにとっては法的措置をとるしか選択肢はなさそうだと語った。
「残念ながらマクラーレンはレッドブルに対して高等法院への訴訟を起こすほかなさそうだ」とデニスは中国GPの週末にコメントした。
デニスによると、ファローズとの契約は2013年9月に結び、彼は今年3月から職務をスタートさせる予定だったということだ。
「我々にとっては全く受け入れられない事態だ」とデニス。
「ファローズはマクラーレンと法的拘束力を持つ契約を結び、レッドブルを去ってガーデニング休暇に入り、(マクラーレン本拠の)ウォーキング近くに引っ越してきたにもかかわらず、彼はマクラーレンでの仕事をスタートする数日前に突然我々の下では働きたくないと言ってきた」
マクラーレンはレッドブルに対して書面で回答を求めたものの、満足いく答えが得られなかったため、法的手段に訴えるほかはないと判断したということだ。
これに対してレッドブルのチームプリンシパル、クリスチャン・ホーナーは、マクラーレンが訴訟を起こすと決め事態を明るみに出したことに失望したと述べた。
「ロンのコメントにはがっかりしている」とホーナーはPress Associationに対して語った。
「今この問題は弁護士の手に委ねられている。マクラーレンがこの選択肢を選んだのは残念なことだ。ロンは私に電話してくれればよかったのだ」
このホーナーのコメントにデニスはすばやく反応した。
「我々は2週間以上前にクリスチャン・ホーナーに正式にEメールを送り、ダン・ファローズの件について問い合わせた。『ロンはなぜ私に電話しなかったのか?』だと? あきれた物言いだ」とデニスは言う。
「問題なのは、ファローズがマクラーレンと法的拘束力のある契約を結んでいるにもかかわらず、レッドブルはそれを無視して彼を呼び戻したということだ」