ニューヨーク・マンハッタンにほど近い「ソクラテス彫刻公園」は、芸術家が大規模な作品を発表する場を積極的に提供しているアートな公園。この公園内の密集した木立ちの中央に、自然と溶け込むように配置された作品が、今回紹介する「invisible barn(見えない小屋)」。
ニューヨークに拠点を置く設計事務所「STPMJ」が制作したもので、平行四辺形の建物表面にシート状の鏡面仕上げを施し、周囲の白樺の木々や青い空、季節の移り変わりを投影することで、四季折々の公園の新しい風景を生み出している。
少し離れて小屋をみると、目の錯覚から建物の存在が打ち消され、景色との境界線があいまいに。しかし、近づくにつれて、鏡面シートの切れ目や木製であることが明らかになり、長方形に切り抜かれた空間と鏡に映る景色の対比が独特の世界観を作る。
先ごろ、「Folly 2014 Design Competition 」で注目エントリーとして出品し注目を集めたinvisible barn。制作には5000ドル(約51万ドル)を要し、現在もソクラテス彫刻公園内で見られる。切り抜かれた部分には入ることもできるそうなので、ニューヨーク旅行の際は公園に訪れ、五感でアートを楽しんでみては。
invisible barn
http://stpmj.com/invisible%20barn%2001.html