テーブルや棚など、木製家具はどこにでもありふれたものだが、“これ本当に木でできているの?”と思ってしまうような、驚きの家具が登場した。
こちらのチェアーは、なんと“木を縫う”家具。縫うというと、衣服や布製品というイメージが強いが、通常カーシートの製造などに用いられる強力なミシンを使うことで、木の板も縫い合わせることができるという。
このありそうでなかったアイデアを形にしたのは、スウェーデン人&フランス人のデザインデュオ「Färg & Blanche」。2人は、同シリーズを「WOOD TAILORING(ウッド・テイラーイング)」と命名。さまざまな厚さや密度の板を縫い合わせる実験を重ね、ついに木の家具もまるで洋服のように“仕立てる”ことが可能になったのだ。
現在、作品はスウェーデンで開催中の「ストックホルム・デザインウィーク」にも展示され、世界中のデザイン関係者から熱い視線が注がれている様子。
同シリーズの中でも傑作と呼べそうなのは、やはりこの「Wood Layer Armchair(ウッド・レイヤー・アームチェアー)」。チェアー背部には5枚の板が縫い合わされており、薄い層を重ねたような仕上がりに。木目を活かした波打つフォルムと、モノトーンの落ち着いたグラデーションがなんとも美しい。
木のしなやかさとやさしさを感じさせるこの新技術は、ファニチャー業界に革命をもたらしそう。これからは、スーツやドレスを仕立てるように、家具も使う人に合わせて注文するというのがスタンダードになるかも!?
Färg & Blanche
http://www.fargblanche.com/