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社員証が不要に? 携帯電話をセキュリティーカードとして活用する試み

2014年02月18日 17:10  Techable

Techable

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オフィスに入るのに社員証を機械にかざしたり、警備員に提示したりしている人は多いだろう。その社員証の代わりに携帯電話をセキュリティーカードとして活用する試みがカナダの大手電気通信事業者「Telus」で行われている。企業のインターネットやメールサーバーへのアクセス権限も持たせることも可能となっていて、効率的なセキュリティー管理・運営に一役買いそうだ。

このサービスは英国のソフトウェア・デベロッパー「Intercede」とSIMカードメーカー「Gemalto」の技術によるもので、使うにはまず会社が従業員に携帯番号を与え、その番号を利用して社員はIntercedeのアプリ「MyID」をダウンロードする。社員は会社からメールかテキストメッセージでその端末に送られてくる案内に従ってセキュリティーをダウンロードすれば、携帯電話のNFC(近距離無線通信)チップがセキュリティーカードになる仕組みだ。つまり、携帯電話を機械にかざすだけでオフィスに入れるようになる。

用途はオフィス入室にとどまらず、その端末から会社のインターネットやメールのサーバーにアクセスできるようにすることもできる。端末を第三者に奪われ悪用されたらどうするのかと不安に思う人もいるだろう。この点に関しては、指紋などの生体認証を追加することもでき、本人かどうかを常に確認しながらオフィス入室やインターネットアクセスを許可するという設定が可能となっている。

NFCを使ったサービスとしては、Google Walletのようなモバイル決済などもある。携帯端末が浸透し、さらにはNFC搭載の端末が増えている今、NFCを使ったサービスは今後ますます増えてきそうだ。

Intercede