人間は脊髄を大きく損傷すると、体に麻痺が起こることがある。特に四肢麻痺の人にとって、車椅子で移動するのは大きな苦労を伴う。そんな人々の助けになろうと開発中の技術が、“舌で車椅子を動かすシステム”である。Georgia Institute of TechnologyのエンジニアMaysam Ghovanloo氏を始めとする開発チームでは、11人の四肢麻痺の人、23人の健常者を対象に臨床実験を積み重ねてきた。これまで四肢麻痺の人たちをサポートするテクノロジーとして、ストローを使用し、吸ったり吹いたりする動きによって操作する方法はあった。しかし、この新しいシステムを使えば、3倍の速さで車椅子に指令を与えて動作させることができるという。