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ニセモノ対策で食べても害のないバーコードを開発、医薬品などに導入へ

2013年09月10日 17:31  Techable

Techable

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ニセモノ商品のマーケットは巨大で、国際商工会議所によるとその規模は全世界で毎年1兆ドルにものぼるという。医薬品だけでも75億ドルほどと推定されており、また悪質な薬や食品を摂取して死亡するケースが毎年10万件あるとされている。こうしたニセモノを市場から排除するのに役立つ技術が開発された。食べても体に害のないバーコードだ。この食べられるバーコードを粉末にして混ぜた食品や医薬品を特殊なスキャナーで調べると、本物であるかどうかが判定できるというものだ。

ハワイ拠点のスタートアップ「TruTag Technologies」が開発した。二酸化ケイ素でできているウエハースに商品ごとに異なる超小型のバーコードを刻みつけた後、粉々にして使用する。例えば、粉ミルクや錠剤のコーティングなどにバーコードの粉を混ぜ、製品化されたものを特殊な装置でスキャンするとバーコードの情報を読み取り、その製品が本物かどうかといった情報をiPhoneなどの端末に送信してくれる。もしバーコード情報が読み取れなかったらニセモノと判定することができるという仕組みだ。

このバーコード、食品や薬など口にする材料だけではく、車や携帯端末の部品などにも使用可能だ。半永久的に持ち、熱などへの耐久性にも優れているという。TruTag社によると現在、薬品会社を含めたいくつかの企業と実用化を協議中。現段階では企業の利用のみに対応しているが、ゆくゆくは一般の人がスマートフォンなどを使って自分で薬などを調べられるようにしたいと考えているという。

同社は新興投資家から資金を受けているほか、開発には米国陸軍からの研究費も使われている。

TruTag Technologies