2013年09月07日 15:21 弁護士ドットコム
日本を代表する数々の人気アニメをてがけてきた宮崎駿監督が9月6日、東京都内で開かれた記者会見で、長編映画の製作から引退することを正式に表明した。宮崎監督はこれまで引退表明をしながら復活した過去が何回かあるが、「今回は本気です」「自分の長編アニメの時代は終わった」と会見の中で語っている。
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宮崎監督のアニメは多くの人を魅了し、小さな子どもからお年寄りまで幅広く愛されてきた。もちろん弁護士のなかにも、そのファンは多い。そこで弁護士ドットコムでは緊急アンケートを実施し、「弁護士が好きな宮崎アニメ」をリサーチした。
「宮崎駿監督のアニメで一番好きな作品」とその「理由」について、弁護士ドットコムに登録する弁護士にたずねたところ、46人の弁護士から回答が寄せられ、以下のような結果となった。1位は『となりのトトロ』。僅差の2位(タイ)が『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』と、1980年代に公開された初期の作品に人気が集中した。
また、アンケートでは「宮崎監督は本当に、長編映画製作から引退すると思いますか?」という質問もぶつけたが、「本当に引退すると思う」と答えた弁護士は半分にみたなかった。
●弁護士アンケートの結果(宮崎アニメで一番好きな作品は?)
(1)ルパン三世カリオストロの城(1979年公開)
→4人
(2)風の谷のナウシカ(1984年)
→9人
(3)天空の城ラピュタ(1986年)
→9人
(4)となりのトトロ(1988年)
→10人
(5)魔女の宅急便(1989年)
→6人
(6)紅の豚(1992年)
→3人
(7)もののけ姫(1997年)
→0人
(8)千と千尋の神隠し(2001年)
→3人
(9)ハウルの動く城(2004年)
→1人
(10)崖の上のポニョ(2008年)
→0人
(11)風立ちぬ(2013年)
→0人
(12)その他
→1人(未来少年コナン、1978年)
●『風の谷のナウシカ』が好きな理由・・・「弁護士としての礎になった」
今回のアンケートで一番多い10人の弁護士が選んだ作品は、『となりのトトロ』だった。その理由として、次のような意見が見られた。キーワードは「子ども」と「自然」といえそうだ。
「自然の描写がいい。両親の実家が思い出されて、子供のころの気持ちを思い出すことができるから」
「日本の美しい風景が描かれていて、内容もわかりやすく、子どもから大人まで楽しめる。司法試験受験生の頃、最初に見て、(私に)子どもが生まれたら、一緒に見ようと思っていました」
また、次いで多かった『風の谷のナウシカ』(9人)を選んだ理由は、次のようなもの。「弁護士としての礎」という重い意見もあった。
「初めて見た宮崎作品で、その世界観と物語展開、そして、絵に圧倒されました。他の作品も勿論いいのですが、最初のインパクトが強烈でした」
「いたわりという愛に感動し、弁護士として人間としての礎になっているから」
また、テレビ放送されるたびにネット上でお祭り状態となる『天空の城ラピュタ』も9人が選んだ。次のような理由があげられた。弁護士のなかにも「バルス祭り」に参加している人がいるようだ。
「とても夢があり、冒険心をくすぐられたため」
「バルス!」
●最新作『風立ちぬ』は意外とふるわず
人気を集めた『トトロ』『ナウシカ』『ラピュタ』はいずれも1980年代に公開された作品で、宮崎監督の初期の映画にあたるものだ。一方で、『紅の豚』(3人)、『もののけ姫』(0票)、『千と千尋の神隠し』(3人)、『ハウルの動く城』(1人)、『崖の上のポニョ』(0人)と、90年代以降の作品を選ぶ弁護士は少ないという傾向が見られた。
宮崎駿監督の最新作品で、興行成績も絶好調の『風立ちぬ』を選んだ弁護士は、0人だった。もしかしたら、仕事で忙しくて、まだ作品を見ていない弁護士が多いのかもしれない。
また、アンケートでは、「宮崎監督は本当に、長編映画製作から引退するのか?」と聞いたところ、「本当に引退すると思う」が22人、「しばらくすると復活すると思う」が11人、「どちらともいえない」が13人という結果になった。これまで何度も引退を撤回してきた宮崎監督だけに、「もしかしたら」と思っている弁護士が多いようだ。
(弁護士ドットコム トピックス)