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嫌な記憶の「上書き」でスピーチ下手を克服

2013年09月03日 00:01  オズモール

オズモール

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大勢の人の前で、思い出したくないような“失敗経験”をしたことってない? 大事なスピーチで頭が真っ白になってしまったり、プレゼンで質問をされて口ごもってしまったり。思い出すとその場面の映像が頭に浮かぶだけではなく、人の笑い声が聞こえたり、当時のヒヤッとしたり胸が苦しくなったりした感覚がよみがえることも。人前で話す場面で一度失敗した経験があると、どうしても苦手意識を抱いてしまうもの。 「失敗経験による苦手意識は、記憶を新しい情報で上書きすることで克服できます」 そう話すのは、メンタルコミュニケーショントレーナーとして、あがり症の克服をサポートしている金光サリィさん。確かにうまくいった経験を積み重ねていけば、失敗経験の記憶は薄れていきそうだけど、苦手意識はさらなる失敗を生みやすいので、実際には成功経験を積み重ねるのは難しそう。そこで金光さんがすすめているのが、「記憶を架空の成功イメージで上書きする方法」。 「過去の嫌な記憶を架空のよい情報で上書きしていくと、脳に成功しているイメージが刷り込まれ、繰り返すことで記憶の上書きができます。人は記憶を視覚、聴覚、体感覚から得た情報で保管しているので、これらの感覚をすべて使って記憶を上書きするのがポイントです」(同) 簡単にできる方法は次の通り。 (1)A4判程度の紙を用意する (2)真ん中に自分が人前で楽しそうに話している絵を描く (3)大成功すると感じるであろう感情を想像して、「サイコー!」「嬉しい!」などと自分の周りに書く (4)聴衆の顔を抽象的に笑顔で描く (5)聴衆の顔の周りを「かっこいい!」「なるほど」「もっと聞かせて」など、言われて嬉しい言葉で埋め尽くす (6)それをいつも目に入るところに貼る (7)「大成功!嬉しい!」と強く感じながら笑顔でその絵を見る 場面は面接や朝礼、会議、商談、結婚式などうまくいきたいシーンを自由に描いて。 「紙に絵と文字を書き出し、それを見ながら成功の感情を体感することで、脳に架空の成功体験が刷り込まれ、記憶の上書きができるのです。すると自然と苦手意識がなくなっていきます」(同) 絵を見るのは潜在意識に刷り込ませるためにも、朝の起きがけと夜の寝る間際がいいそう。苦手な場面が近づいている人は、さっそく実践し、効果を実感してみて! 金光サリィメンタルコミュニケーショントレーナー。あがり症克服の専門家。極度のあがり症に長年苦しむが、脳科学・心理学を中心に学び、それらをもとに考えた手法で10日間であがり症を克服。著書に『人前で話すのがラクになる!5つの魔法』(ダイヤモンド社)、『人の目を気にせずラクに生きるために黒猫が教えてくれた9つのこと』(大和書房)がある。 【オズモール】