スピーチやプレゼンなどで自分の番が近づいてくると、胸がドキドキして呼吸が浅くなり、ほかの人の話が耳に入らないという人は少なくないかも。メンタルコミュニケーショントレーナーとして、あがり症の克服をサポートしている金光サリィさんによると、そんな追い込まれた状況でも、すぐに自信を取り戻して緊張を和らげる方法があるのだそう。
「人の感情は、言語以外にも姿勢、表情、身振り、視線、声のトーンや声質などと密接に結びついています。例えば悲しいことを思い出しているとき、目は伏し目がちになって左下を見て、少し猫背ぎみになり、肩は胸を圧迫するように前方に寄り、表情は暗く眉間にシワが寄る傾向があります。逆にこれを利用すると、自分の態度や表情、姿勢などの非言語で、感情をコントロールすることが可能なのです」(金光サリィさん)
そこで金光さんが教えてくれたのが、この原理を利用した、1秒で緊張が緩和し、人前で堂々とふるまえるようになるポーズ。やり方は次の6つのステップ。
(1)まっすぐに立つ
(2)両肩を前へ、前から上へ、そして後ろ側へ、ぐるっと回してストンと落とす
(3)胸を開く
(4)真正面よりも5~10センチほど上を見る
(5)イヒッとほほえむ
(6)胸の中心をググッと上側に引き上げる
これが自信に満ち溢れているポーズであり、聴衆に自信をアピールできているポーズなのだそう。
「『目は口ほどに物を言う』という言葉があるように、特に感情と密接にリンクしているのが目の動き。人は悲しいことを思い出すときは左下側に視線を落とし、楽しいことを考えるときは自然と上側に視線が移る傾向が強いのです。楽しく自信を持ったセルフイメージを持つ方法のひとつとして、いつも下ばかり見て過ごすのではなく、少し上方に意識を向けるようにするのはおすすめです」(同)
また、うまくいっている人の表情や歩き方、立ち方、手振り身振り、目線、声の出し方、話し方の癖、息の吸い方などを徹底的に観察し、マネするのも手だそう。
「その人になりきって楽しみながらマネをすれば、人前で自信を持って話す人のあり方がわかり、セルフイメージはどんどん向上していきます」
ここぞという場面ですぐに自信を高めるポーズやマネができるように、普段から練習をしておこう!
金光サリィメンタルコミュニケーショントレーナー。あがり症克服の専門家。極度のあがり症に長年苦しむが、脳科学・心理学を中心に学び、それらをもとに考えた手法で10日間であがり症を克服。著書に『人前で話すのがラクになる!5つの魔法』(ダイヤモンド社)、『人の目を気にせずラクに生きるために黒猫が教えてくれた9つのこと』(大和書房)がある。
【オズモール】