「この話は絶対におもしろい」「このネタを話せば爆笑がとれるはず」…そう確信していたのに、いざ話しだすとつまらない話になってしまい、もどかしさを味わったことってない? お笑い芸人のようにどんなにささいな話でもおもしろく話せる人がいる一方で「自分はなんてトークが下手なんだろう」と落ち込むことも。「コツさえつかめば、トークは劇的におもしろくなる」そう話すのはスピーチコンサルタントの村松加王里さん。
「たとえつまらない話や難しい話でも、コツを知っていればおもしろく伝えることができます。コツとはズバリ『ストーリー』『ボキャブラリー』『たとえ』『感情』の4つ。これらを意識すれば、話は必ずおもしろくなります」
おもしろく伝えるための4つの具体的なコツは次の通り。
(1)映画やドラマのようにストーリーを描いて話す
映画やドラマに感動したり笑ったりできるのは、ストーリーを追うことで自然と感情が登場人物と同化していくから。結果だけを話さずに、話す順序や盛り上げる局面、共感させるポイントなどをあらかじめ決めてから話すと、相手の感情移入を誘うことができる。
(2)ボキャブラリーを鍛えて思う通りに伝える
普段なにかを考えるときは「なんとなく」や「ニュアンス」で処理しがち。それを言葉で伝えようとすると明確な表現が出てこなくて相手にうまく伝わらないことに。普段からなるべく思考を言語化する癖をつけておくと、頭の中の考えをイメージ通りに伝えることができる。本をたくさん読んで、表現のストックを増やすことも大切。
(3)例えを使ってわかりやすく説明する
相手の興味が湧きそうな例えを使って話すと、親近感が湧き、イメージしやすくなるもの。さらにできるだけ大きさ、数、年齢、広さ、年号などの数値を入れて話すとイメージが広がり、相手の理解度が増すはず。数値は話の信ぴょう性をアップするという効果も。
(4)感情を表に出して伝える
自分が心からおもしろいと感じた話は、自分でもおもしろがって笑顔で話そう。感情は豊かに表現することで、相手にも伝染するもの。
いきなり4つのコツすべてを意識するのは難しいので、まずは自分ができそうなものを1つだけ意識して会話にとり入れてみよう! 相手がいつもよりおもしろがって聞いてくれるのを実感できるはず。
村松加王里スピーチコンサルタント。テレビ番組のキャスターやリポーターとして幅広く活動。そのかたわら「話し方と伝え方」講師として、研修や講演を行うほか、テレビや雑誌などで活躍している。著書に『しゃべらない会話術。』(青月社)がある。お知らせ村松さんの新刊『人に好かれる話し方の法則』がアース・スターエンターテイメントより好評発売中。コミュニケーションをとるうえで重要な「間の使い方」とは? 【オズモール】