今日のタメ語 “COP10”

【今日のECOワード】

ヒト以外の生きものについてじっくり考える機会はありますか？　個人的にはあまりないですが、生きものへの思い入れは人それぞれ。畜産業や漁業などに携わる人にとっては真剣勝負で闘うこともあるでしょうし、ペットを飼っている人にとっては家族同然に接しているかもしれません。そうでなくても、多くの人はあたりまえに肉や魚を食べて暮らしているわけですが、今回取りあげるのは日常ではまったく意識することのないような生きものも含めた、少し大きな話です。

この地球上には、約175万種、未知のものまで含めるとなんと3,000万種ほどの生きものが暮らしているそうです。森林、河川、湿原などさまざまな環境のなか、生きものは約40億年のあいだ環境に適応すべく進化をしつづけ、多様な生態系を形成してきました。

「COP10（コップテン）」とは、このような生きものの多様性について世界レベルで協議する「生物多様性条約第10回締約国会議」の略称です。生物多様性条約については、このように国際条約締約国が集まる会議（COP）が2年ごとに開催されています。開催期間は2010年10月11日（月）から29日（金）の約3週間、我らが日本の名古屋にて開催されます。ちなみに日本の開催は今回がはじめて。会期中には約190ヵ国から国連関係者や各国政府関係者など約7,000名が集う、大規模な会議となります。

また今年は、「締約国は現在の生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に現象させる」という「2010年目標」の目標年でもあります。この会議の結果が今後の各国の取りくみの方向性を左右するとあって、COP10はこれまで以上に注目を集めています。

ラムサール条約やワシントン条約にくらべてなじみの薄い生物多様性条約。でも、じつは目に見えないところで私たちの生態系を保っている生きものの方がずっと多いのですよね。人間の活動がほかの生きものに悪影響を与えてきてしまったのは事実ですが、生態系をあるべき自然の姿にもどしていこうと、全世界レベルで動きはじめています。

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わたらせ青葉

（OCN TODAY）

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