spliti 〜今日のタメ語 “ロンドン・ヒースロー空港”

【2010年4月18日（日）　gooランキング急上昇総合　28位】

アイスランドの火山噴火により、世界中の空港が大混乱に陥っています。空港でトランジットの数時間を過ごすのも苦痛なのだから、そこで何日も足止めされている旅行者は気の毒な限り。一日でも早い復興を祈りたいです。

そんなアクシデントを受け、世界中の空港を代表して悪名高いロンドン・ヒースロー空港がランクイン。広過ぎて移動が大変、ロストバッゲージが頻発、入国審査が厳し過ぎ、ご飯が美味しくない、と難点を挙げたら枚挙に暇がありません。ヨーロッパへ旅行する際、ヒースロー空港での乗り継ぎは絶対に避けるという人もいるほどです。

かく言う僕も、ヒースロー空港には忌々しい思い出ばかり。日本食レストランでラーメンを注文したら麺が伸び切っていたり、有名なDJに間違われてサインを書かされたり。引くに引けなくなってしまい、「DJ Kontaro」と書きなぐってしまいした。

最悪だったのは5年前。入国審査をパスできず、スーツケースを含めてすべての荷物をチェックされたことがあります。こっちは乗り継ぎ便が数時間後に迫って焦っているというのに、審査官は僕が持っていた100枚近くのCDにいちいちコメントをつけていくのです。「これはいいアルバムだ」とか、「こいつらはセカンドアルバムよりファーストの方がいいよな」とか、思いっきり主観的な意見を。果たして理解できていたのか、『FRIDAY』もじっくり楽しんでいました。結局、1時間の尋問を含め、4時間の拘束。なぜ入国を許してくれたのかは、いまだにわかりません。ただ入国審査をパスできなかった理由は明確で、観光ビザ＆片道航空券のみで英国入りしようとしたからでしょう。無謀でしたね（笑）。

4年間の英国生活を終え、本帰国する際にもやらかしてしまいました。ロンドンから成田空港への帰国便がたまたま同じだった友人と、ヒースロー空港内のパブで酒盛り。出発15分前にようやく席を立ち、搭乗ゲートへ移動を始めました。僕らは間に合うと確信していましたが、ファイナルコールが迫る航空会社側は大慌て。搭乗予定の客が現れないと、関係者が探しまわることになるらしいのですが、そこでミラクルが起きました。「グラスゴーからヒースロー経由で成田へ向かう、ナカジマダイスケ、30歳前後を至急探し出せ」と指令を受けたのは、先輩ライターの奥さんだったのです！

帰国から数日後、先輩ライターからのメールで事の顛末を知りました。奥さんとは顔見知りだったので、恐縮しまくり。でも先輩ライターの奥さんへのフォローが見事で、「ダイスケは英国が名残惜しかったんだよ」と言ってくれたみたいです。持つべきものは先輩ですね。

英国生活最後に、嫌いだったヒースロー空港をちょっぴり好きになることができました。

ナカジマダイスケ